はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

久々に「BAR」で飲んだから➁

 

【コン・ラントリはケニリィの酒場で、カウンターの酔えない方の側で働いていた。
読者諸君や私などは、その向かい側にガチョウみたいに1本足で寄りかかって、
1週間分の給料を、喜んではたいてしまうというわけだ。すると、向かい側では、
きれい好きで、おっとりしていて、頭も良く、礼儀をわきまえ、いつも真っ白な上着を着て、

几帳面で、信用できて、年も若く、責任感が強いコンが、こまめに動きまわって、
我々から金をとりあげるのである。】


上の文章はO・ヘンリの短編小説「失われた混合酒」の冒頭部分です。
自分は「BAR」のカウンター席で飲んでいると、
この「失われた混合酒」の文章が頭に浮かんでしまいます。
前回、「BAR」に何年ぶりに行ったという理由だけで、
レイモンド・チャンドラーの「長い別れ」について書いてみました。
その流れでO・ヘンリについても書いてみます。

アメリカの作家O・ヘンリは、短編小説を専門に書いていた作家です。
自分がO・ヘンリの作品に出会ったきっかけは、あるテレビCMでした。
そのテレビCMは、自分が子供の時に見たので、
もう30年くらい前になるのでしょうか?

そのCMは、O・ヘンリの「賢者の贈り物」を映像化したCMで、

当時の自分にとっては、凄く印象的なCMでした。
その後、「賢者の贈り物」を書いたO・ヘンリという作家の存在を知り、
彼の短編集を購入しました。

最後に「O・ヘンリ短編集」の中から、
自分のお気に入りの短編小説をあげておきます。
「短編集1」➀善女のパン。➁よみがえった改心。③桃源郷の短期滞在客。
「短編集2」④賢者の贈り物。⑤失われた混合酒。⑥20年後。
「短編集3」⑦最後の一葉。⑧伯爵と婚礼の客。⑨心と手。