はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

江戸川乱歩は「何の天才なのか?」➀

自分はブログを始めてから、

他の方が書かれたブログにも目を通す様になりました。

その中の1人に「ぐるぐるねこ男」さんという方がおられます。

この方のブログで「江戸川乱歩」について書かれている記事がありました。

自分にとっても、江戸川乱歩は好きな小説家なので、

その記事を楽しく読ませていただきました。
しかし、同時にその記事のある部分が、自分の心にひっかかりました。

その部分とは江戸川乱歩は天才です】と書かれた部分でした。

*今回の記事を書くきっかけになった、

 ぐるぐるねこ男さん(id:guru2-neko-otoko)の記事はこちらになります。

guru2-neko-otoko.hatenablog.com

確かに江戸川乱歩は天才です!その点に関しては異論はありません!

では【何の天才なのか?】という疑問が自分の頭に浮かびました。
なので、その疑問について自分なりに、答えを出してみたくなったので、

角川ホラー文庫版の「火星の運河」を再読してみました。

今回、再読した角川ホラー文庫版の「火星の運河」は、

表題作の「火星の運河」も編集されていますが、

乱歩自身の怪奇小説に対しての構想や捉え方について書かれた、

寄稿文を中心に編集されています。
そして、自分の中で江戸川乱歩は、何の天才なのか?】
という疑問が起きなければ、この本の存在さえ忘れていました。

何故、存在を忘れる程、この文庫本に対して印象がなかったのか?
それは、この文庫本を購入した当時の自分は、

この文庫本を乱歩の小説集と勘違いして購入したからです。

なので、この文庫本を初めて読んだ時の感想としては、

「なんじゃこれ?何か小難しい事がクドクド書かれているな~」
という感想ぐらいしか出てきませんでした。

そして、この文庫本を再読する事で、

江戸川乱歩は、何の天才なのか?」という疑問に対しては、

一応、自分の中では答えが出ました。

その答えは【江戸川乱歩はスリルの天才】という事。

しかし、普通の人が認識しているスリルと、

江戸川乱歩が認識しているスリルは、まったくの別者です。

そして、江戸川乱歩が書く独特な世界観は普通の人とは異なる、

江戸川乱歩自身のスリルによって構成されていると思います。
なので次回は、

江戸川乱歩が認識しているスリルについて書いてみます。