*今回の記事は自分が以前に書いた記事を再編集した物になります。
寝ている時に見た夢は起きたら忘れてしまいますが、
たまに夢の内容が本当に経験した事の様に感じて目が覚める事があります。
なので、小泉八雲の怪談話のひとつ「安芸之助(アキノスケ)の夢」もその様な経験をした人の体験談が伝承化した話だったのかもしれません。
なので、今回はその事について書いてみます。
*「安芸之助(アキノスケ)の夢」は上記の書籍に編集されています。
まずは「安芸之助の夢」の内容を簡単に説明します。
ある日、安芸之助は友人と自宅の庭先で酒を飲みながら談笑していると、
眠くなった安芸之助は【うたた寝】をしてしまいます。
すると、安芸之助の元に「常世国」から来たという男が現れて、
安芸之助は「常世国」の王の前に連れ出されます。
そして、王から『自分の娘と結婚して欲しい』と言われて、
娘と結婚した安芸之助は「常世国」に23年間ほど滞在しました。
しかし、妻である王の娘が病死してしまい安芸之助はひどく落ち込んでしまいます。
すると、その様子を見た王から『自分の国に帰りなさい』と言われて、
安芸之助は船に乗るのですが、海の上から見えた「常世国」が見えなくなった瞬間、
安芸之助は自宅の庭先で目が覚めて、この話は終わります。
*常世(トコヨ)とは日本の伝承に登場する「死者の国」とか「理想郷」などを指す言葉です。(伝承ごとに言葉の意味が違って使われています)

【現世(ウツシヨ)は夢、夜の夢こそ真(マコト)】
この言葉は自分の好きな小説家:江戸川乱歩の言葉なのですが、
自分は【現実と夢の境目は曖昧である】という意味で捉えています。
そして、この現実と夢の境目の曖昧だという考え方は、
人類に共通する感じ方のひとつではないでしょうか?
というのも、「安芸之助の夢」みたいな話で「胡蝶の夢」という話があるのですが、
この話は紀元前300年頃の思想家・荘子が見た夢の話が元になっているといいます。
つまり、紀元前から人類は現実と夢の境目が曖昧だと感じていたわけです。
また、昔の人は【夢を見る=自分の魂が抜け出た状態】と考えていました。
だから、「安芸之助の夢」みたいな話が多く誕生したのだと思います。

さて、夢の内容が本当に経験した事の様に感じて目が覚める現象は、
【脳の記憶を司る部分が一時的な錯覚をした時に起る現象】と聞いた事がありますが、
本当の所はわかりません。
ただ、自分の場合だと『やべ!寝坊した!急がないと遅刻する!』と言いながら、
慌てて着替えて家の玄関を出たところでハッと目が覚めたり、
『あれ!?あの人に頼まれた事、もう納期すぎていない?』と言いながら、
慌てて手帳を確認して目覚めるなどの『夢の中の自分が何かをやらかして起きる』というパターンが多いです。
だから、こういう夢にも個人差があるのでしょうかね?
補足:荘子が蝶になって飛んでいる夢を見て起きた時、
『自分は蝶になった夢を見たのか、それとも今の自分は蝶が見ている夢なのか?』という話が「胡蝶の夢」の元ネタと言われています。
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