はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

黒澤明の「姿三四郎」について徒然と書いてみた。


黒澤明といえば日本を代表する映画監督であり、
映画が好きな人なら黒澤明が監督した映画を何作かは見ていると思います。
なので、映画が好きな人に『黒澤明が監督した映画で何がお勧めか?』と聞いたら、
「七人の侍」とか「用心棒」とか「天国と地獄」の名前が出ると思うし、
自分もそう答えるでしょう。
ですが、『黒澤明が監督した映画で何がいちばん印象に残った?』と聞かれたら、
自分は『お勧めはしないけど【姿三四郎】』と答えます。
何故なら、自分にとって「姿三四郎」は面白くないけど忘れられない映画だからです。

*画像は東宝HPより引用。

1943年に公開された映画「姿三四郎」
この映画を簡単に説明すると、主人公の三四郎が柔道を通して成長する話です。
そして、その話の中で三四郎は柔道の師匠にある事で怒られるのですが、
その事に納得できなかった三四郎は衝動的に池に飛び込み、
池に突き刺さっていた【杭】に摑まり師匠に抗議しますが、師匠はその場を去ります。
すると、【和尚】と呼ばれてる人物が三四郎に声を掛けてきます。
この人物は寺の敷地の一部を三四郎が通う道場と師匠の住居に貸しているので、
三四郎は和尚と呼んでいるのですが、
その和尚が『おい、さんこう。お前、なにをしている?』と聞いてきました。
なので、からかわれていると思った三四郎が怒ると和尚は問いかけます。
『おい、さんこう。お前は何に掴まっている?』『杭だ!』と三四郎が答えると、
和尚は『そうじゃ!杭だ!じゃあ、その杭を離したらどうなる?』と聞かれたので、
『沈むに決まってる!』と三四郎が答えると『そうだ』言って和尚は去ります。
そして、和尚が去った後。
杭を掴んだ三四郎の目の前にあった蓮の花が開き始めます。
そして、開花の一部始終を見た三四郎は池から出て師匠に謝罪します。

その後、三四郎は【道場の代表】として試合をする事になるのですが、
相手が想いを寄せる女性の父親だと知って三四郎は戸惑います。
というのも、映画は【柔術から柔道】に移行していく時代の話なので、
試合のルールはあってないようなものでした。
なので、試合をすると相手に大けがを負わせてしまう事もあるので、
試合の当日になっても三四郎は試合に行けなかったのです。
すると、そこに和尚が来て『大事な試合の日に何やってんじゃ!?』と怒鳴ると、
三四郎は和尚に試合の相手の事を打ち明けます。
すると、和尚は『三四郎!お前にとっての【杭】はなんだ!』と一喝します。
その瞬間、三四郎はガッ!と柔道着を掴んで試合会場に走って行くのですが、
この場面を見た時に何かよくわからないけど『あっ!』と思ったんです。
でも、その時に思った事を言葉にしようとしても、
的確な言葉は未だに見つかりません。
だから、「姿三四郎」という映画は他人には勧められないけど、
自分にとって忘れられない映画なのです。


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あと、ここからは蛇足になるのですが、
今回の記事を書いていたら、谷口ジロー版「餓狼伝」を紹介したくなりました。
この漫画は読んだ後、小説を読み終えた様な余韻がある格闘漫画なので、
もっと色々な方に読まれてほしいな~と思っています。