はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

「自己満足」について徒然と書いてみた:後編

横溝正史の短編小説に「二人の未亡人」という小説があります。
この小説は1931年に発表されたのですが、
小説で書かれた風刺は今でも充分に通用すると思います。
なので、今回はその事について書いてみます。


短編小説「二人の未亡人」の内容を簡単に説明すると、
【早川賢雄(ハヤカワ ヨシオ)という犯罪者を擁護する人達の物語です。
まず、この【早川賢雄】という人物は、
犯罪者でありながら詩や文章を創作していました。
その為、メディアに取り上げられて人々への認知が進んだ結果、
『【早川賢雄】を救え!哀れなる資本主義社会の犠牲者を守れ!』
というスローガンが起きて、この犯罪者を擁護する人達が出てきました。
すると、その擁護する人達の中にいた「女性小説家」と「女性歌手」は、
その立場と影響力を利用して、
『私こそは【早川賢雄】の恋人であり、あの方の為に何でもする!』と、
お互いに公言して世間は大いに盛り上がります。
ですが、このふたりの女性は【早川賢雄】とは何の関係もありません。
何故なら、当の【早川賢雄】は殺人を犯して刑務所にいるからです。
そして、この擁護活動が大いに盛り上がった時、
【早川賢雄】が発狂してしまいます。
すると、今まで【早川賢雄】を擁護してきた人達は手のひらを返して、
いっせいにいなくなって物語は終わります。
つまり、この小説で【早川賢雄】を擁護してきた人達は、
【早川賢雄】を擁護している自分は素晴らしい人間だ!と、
自己満足をしていただけなのでした。
だから、【早川賢雄】が裁判中に発狂した事を知ると、
『死刑じゃなくて、発狂かよ・・・』と、勝手に失望をしていなくなったのです。

 

*「二人の未亡人」は上記の短編集に編集されています。

さて、横溝正史といえば推理小説の方が有名ですが「世にも奇妙な物語」的な短編小説も書いています。
そして、その中で自分が一番好きな小説が「二人の未亡人」です。
だから、何処かのテレビ局が『この小説を映像化してくれないかな?』と、妄想してしまうんです。
というのも、この【二人の未亡人】という小説は、
マスコミやメディアが今まで行ってきた行為を素直に再現すれば、
わざわざ原作を改変しなくても面白いドラマになるからです。
だから、お願いします!是非、この【二人の未亡人】の映像化を!

 

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