はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

平岩弓枝の「セイロン亭の謎」について徒然と書いてみた

小説家・平岩弓枝さんの書いた中編小説「セイロン亭の謎」
この小説は1994年に中央公論新社から発表された後、
1998年に新潮文庫、2023年には文春文庫から発刊されています。
そして、文春文庫から「セイロン亭の謎」が発刊しなかったら、
自分は「セイロン亭の謎」を購入しなかったと思います。
なので、今回はその事から書いてみます

 

これは去年の夏、自分が本屋に行った時の話になります。
『何か、いい本ないかな~』と、思いながら店内を巡っていたら、
現代小説が置いてある棚に平岩弓枝さんの名前を見つけました。
なので、『平岩弓枝?あの【御宿かわせみ・シリーズ】の?』と、
思いながら棚にあった文庫本を手に取りました。
すると、その文庫本の表紙のイラストが素晴らしかったのです。

上記が文春文庫版の「セイロン亭の謎」の表紙ですが、
本当に良い絵なんですよ!
だから、この小説に関しては表紙の見た目だけで購入しました。
(この月明りに浮かぶ洋館のイラストと題名とのバランスが良いんですよ!)

あと、この小説は普通に面白いのですが、
ミステリー小説としては少々微妙な小説になります。
(この文庫本の裏表紙に「異人館ミステリー」と紹介されているので)
というのも、この小説のあらすじを簡単に説明すると、
神戸に古くから続く【一族】の洋館で起きた殺人事件によって、
主人公はこの【一族】と深く関わっていく内容です。
その為、小説内では【一族】のルーツについての描写は多いのですが、
殺人事件に使用されたトリックというのが、
トリックの様でトリックではない代物なのです。
なので、この小説は推理小説というよりも、
【お家騒動】的な展開を軽い気持ちで楽しめる作品だと思います。
(この文庫本の表紙は装画・吉實恵 デザイン・野中深雪となっています)

さて、小説の本筋とは関係ないのですが、
この小説で個人的に気になってる事があります。
それは、小説内で登場人物達がお茶について話している時、
『外食した時、コーヒーや紅茶や烏龍茶を頼むとお金を支払うけど、
お茶は何故無料なの?』というやり取りをする場面があります。

そして、この場面を読んだ時に『確かに!』と強く思いました。
何故なら、お茶・紅茶・烏龍茶の違いは茶葉の加工工程が違うだけです。
なのに何故、外食の時に出されるお茶は無料なのか?
この事が今、個人的に凄く引っかかっている状態なので、
今度、知り合いの【お茶屋さん】にその事を聞いてみて、
文章化できそうなら、この事について書いてみたいと思います。
補足:上記文章の【お茶】とは、緑茶・ほうじ茶・番茶などの日本茶の事を指しています。


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