自分が中学生の時、
歴史の授業で習った偉人のひとりに福沢諭吉がいました。
当時の自分が、テストの為に福沢諭吉とセットで覚えたのは、
彼の著書【学問のすすめ】と、
その序文【天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず】でした。
大人になってから、この「学問のすすめ」を読んだ時に、
「え?この序文、本来こういう意味だったの?」と驚いたと同時に、
「いやいや、序文の続きも記載しないと、ダメでしょ!」とあきれました。
「学問のすすめ」の序文は、けっこう長めなので、
教科書で引用すると、文字数などの色々な制限があるのでしょう。
福沢諭吉の当時の社会に対する意思表明が書かれています。
その序文を簡略化すると、以下の内容になります。
【「天は人の上の人を造らず、人の下に人を造らず」という言葉がある。
この言葉は「人が誕生した時は、皆、平等の存在である」という意味だ。
しかし、人間社会を見渡すと、身分の差、貧富の差がある。
その差を生むのはなんなのか?それは、学問の差である。
確かに人が誕生した時には、身分の差もなく皆、平等の存在である。
しかし、学問に励んで物事をよく知る者は、身分も富も得れるが、
無学の者は、そのまま落ちぶれてしまうだろう】
身分の差によって、得られる知識には制限がありました。
でも、これからの時代は、得られる知識の制限がなくなるから、
自らの努力で知識を得る事で、身分など関係なくなるぞ!と、
そして、教科書に記載されたあの一文だけでは、
「学問のすすめ」について説明不足じゃないか?と思います。