はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

東元の「江戸川乱歩・怪奇短編集」紹介

江戸川乱歩の小説を原作にした漫画は何作か発表されています。

そして、発表された漫画の中で自分が気に入っているのが、
東元(アズマ ゲン)の「江戸川乱歩・怪奇短編集」という漫画です。
今回は、その漫画について書いてみます。

この「江戸川乱歩・怪奇短編集」は江戸川乱歩の短編小説、

「百面相役者」「双生児」「人間椅子」「鏡地獄」「人でなしの恋」

「赤い部屋」の計6本が漫画化され、編集されています。

この単行本に編集されている話の中で自分のお気に入りは、

【鏡地獄】と【赤い部屋】の2本です。
まず「鏡地獄」に関しては、現実と非現実が書かれた小説の世界観を、

東氏は漫画として上手に表現されています。

そして、前回の記事でも書いた「赤い部屋」に関しては、
原作小説よりも、こちらで書かれた結末の方が自分は好きです。


この【江戸川乱歩・怪奇短編集】に収録されている漫画は、

絵柄も擬音表現もどこか古くて、ひと昔前の漫画】みたいな漫画です。

でも、その古さが江戸川乱歩の短編小説の世界観とマッチしています。

また、原作が短編小説の為、この漫画自体はスルッと読めてしまいます。

原作小説とは違う部分もありますが、江戸川乱歩の世界観が好きな人なら、

1度、目を通してみたらいかかでしょうか?

追記
あくまで自分の妄想ですが、この漫画のコマ割りの使い方を見ると、

漫画を書いた東氏は「古い推理小説」が好きな人で、

その中でも特にシャーロックホームズが好きなのではないか?と思います。