様々なクリエイター達に影響を与えました。
では何故、彼の小説がクリエイター達に影響を与えたかというと、
それは、彼自身が創作した神話の世界観を小説に反映させた事で、
それまでの怪奇小説とは異なる怪奇小説を書いたからです。
その為、ラヴクラフトが書いた怪奇小説は、後に『クトゥルフ神話』と呼ばれる様になりました。
なので、今回は『クトゥルフ神話』の始まりでもあり原点でもある小説、
「クトゥルフの呼び声」について書いてみます。
１９２６年に発表された【クトゥルフの呼び声】から、
ラヴクラフトは自身が創作した神話の世界観を小説に使用しました。
そして、ラヴクラフトが創作した神話の世界観については、
ラヴクラフト作品の校訂者：O・ダーレスは以下の様に解説しています。
【大古の宇宙には善神と悪神がいて、お互いに反撥している。
そして、大古の地球には今の人類とは異なる異質な生物が住んでいたが、
黒魔術を使用した事で、善神の怒りを受けて宇宙に追放された。
しかし、残党は今も海底の石都に潜伏して、追放された一族と呼応して、
地球を奪還して、人類と代わりその支配者に復帰する機会を伺っている】
創元社文庫ラヴクラフト全集２：後書きより抜粋
ラヴクラフトが１９２６年に発表した小説「クトゥルフの呼び声」は、
考古学者だった伯父の遺品から厳重に封印された箱を、
主人公の青年が見つけた所から始まります。
そして、箱に興味を持った主人公が箱を開けると中には、
【謎の古代文字が彫られた粘土板】、【新聞記事の切り抜き】、【クトゥルフ教について研究したノート】が入っていました。
そこで、主人公が伯父の書いた研究ノートを読んでみると、
そこには、世界各地に存在する何処の文化圏にも属さない教義と異様な神を祀る謎の信仰団体について書かれていました。
さて、【クトゥルフの呼び声】という怪奇小説を一言で表すなら、
【大古から存在する知的生命体が人類を支配する為に動き出す】
というSF的な話ともいえます。
しかし、１９２０年代にこの様な設定で書かれた小説は無かったのです。
その為、ラヴクラフトの小説は発表当時はあまり評価されませんでした。
しかし、彼の死後に小説は再評価されて、
今では『クトゥルフ神話』というジャンルにまでなっています。
なので、彼が創作した神話の世界観を知りたい方には、
この「クトゥルフの呼び声」か「インスマウスの影」をお勧めします。
＊「インスマウスの影」は自分が一番好きな「クトゥルフ神話」なので、後日書きます。
＊記事を読んでいただき、ありがとうございます。
只今、グループの新機能【ランキング】に参加をしているので、
お手数ですが上記バナーをクリックをしていただけると励みになります。
