はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

2023年12月。金沢を観光して出会った風景の話

【2023年12月3日(日)~4日(月)】
自分が所属している商工会の県外視察で金沢を観光して来たので、
今回は、自分が金沢で出会った風景について書いてみます

【JR金沢駅
この駅は2011年、アメリカの旅行雑誌「トラベル&レジャー」に『世界で最も美しい駅のひとつ』として選出されました。
なので、県外視察1日目の12月3日(日)の夜、
自分はライトアップされている金沢駅を見に行きました。
そして、県外視察2日目の12月4日(月)の朝、
自分は金沢駅まで散歩をしました。
すると、駅には通勤・通学で駅を使用している人々の姿があり、
駅周辺の街路樹には複数の業者が【雪吊】の作業をしていました。
そして、その風景を見た時、自分は何だか嬉しくなりました。
*雪吊(ゆきづり・ゆきつり)とは、雪が付着する事で樹木の枝が折れない様に縄などで枝を保持する事。

 

自分は、そこにに住む人達の日常を見る事も観光だと考えています。
そして、その様な考え方になったのは池波正太郎の短編小説集【あばれ狼】に編集された小説【さいころ蟲】を読んだからです。
この小説は、小栗一家と竹原一家の大喧嘩に巻き込まれた【手越の平八】が小栗一家の配下と斬り合う場面から始まります。
そして、平八は小栗一家の配下を何とか返り討ちにするのですが、
平八は肩に傷を負ってしまいます。
その為、ある事がきっかけで行動を共にする様になった【前砂の甚五郎】に『ある湯場』へ案内され、そこで傷の療養をする事になります。


【1刻の後に、2人は唐沢と稲包の山裾の挟まれた湯場へたどりついた。
湯場といっても番人の爺さんが1人いるきりだ。木樵(きこり)や炭焼きが時たま浴びにくるだけの山の湯である。】
*小説:「さいころ蟲」より抜粋。
補足:この小説は現在の群馬県が舞台になっており、唐沢と稲包とは群馬県の地名です。

この湯場で平八と甚五郎は、番人の爺さんがとってきたヤマメを串に刺して焼いて食べたり、温泉に入ったりしています。
そして、この場面を読んだ時に自分は、
『これが観光の原点じゃないのかな~』と、漠然と思ったのです。
というのも、平八と甚五郎にとっては、
湯場での生活は、その場所でしか出来ない経験です。
でも、番人の爺さんや湯場を使用している地元の人から見れば、
ヤマメを炉で炙って食べる事も温泉に入る事も日常生活なのです。

兼六園の「雪吊」】の画像
【公式】金沢の観光・旅行情報サイト|金沢旅物語より引用。

2023年12月4日に自分が金沢駅で見た風景は、
そこに住む人達にとっては日常的な風景のひとつです。
ですが、愛知県の山間部に住む自分にとっては、
金沢駅を利用する人達を見る事も【雪吊】の作業を見る事も、
自分にとっては見た事のない風景なのです。
そして、そんな風景を見つける事も観光ではないか?と、自分は思うのです

 

今回の観光で色々なお酒を飲みましたが、自分のお勧めは【小堀酒造の加賀梅酒】です。
この梅酒はアルコール度数が14度と高く、香りも味も強めの梅酒です。
なので、お酒が好きな方ならば食前酒としてショットグラスに注いでストレートで飲む事をお勧めします。(強いお酒が苦手な方は炭酸水で割ってもいいかも知れません)

https://manzairaku.co.jp/product/ 

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