はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

カレル・チャペックについて➀

haguture.hatenadiary.jp毎週、金曜日に「はてなブログ」から出題される「今週のお題」。

その「今週のお題」で以前「SFといえば」というお題がありました。

そのお題を見てたら、小説家:カレル・チャペックについて、

書きたくなったので書いてみます。


カレル・チャペックは、チェコスロバキア(現在のチェコ共和国の小説家。
そして、彼がいなければ「SF」というジャンルは、

今とは違う世界観になっていたかもしれません。

何故なら、チャペックが「ロボット」という存在を作ったからです。

1920年にチャペックの名義で発表された「R・U・R」という小説。
この「R・U・R」は本来、チャペックが書いた室内劇でした。

その室内劇を書籍化したのが「R・U・R」という小説です。

*「R・U・R」=「Rossum's・Universal・Robots(ロッスルのユニバーサル・ロボット)」

の略称。邦題では「ロボット」となっています。

チャペックが書いた「R・U・R」のあらすじを簡単に説明します。
大企業:ロッスルのユニバーサル・ロボット社。

この企業が製造しているのは、人工的に造られた存在「ロボット」。

この「ロボット」は見た目は人間と変わりがないですが、

人間と違う所は感情がなく、五感がない事。

そして「ロボット」は「安価で壊れても買い換えができる労働力」

として製造され、世界中に販売されています。

その企業に1人の女性が来る場面から始まります。


チャペックがこの構想を考えついて書き上げた後、

この人工的に造られた存在に、どの様な名前を付けるべきか考えました。

そこで彼は、

チェコ語無給労働という意味の「ROBOTA」という単語に手を加え、

「ROBOT」という言葉を作りました。その単語の発音が「ロボタ」。

これが、現在でも使用されている「ロボット」の語源になりました。

チャペックの「ロボット」という小説は、

室内劇の脚本を書籍化した為、劇の台本みたいな感じで書かれてます。

でもその中身は、

現代社会に起きる色々な問題が暗示される描写が出てきます。

この【ロボット】は短編小説ですが、

ここまで現代社会に起きる色々な問題を暗示した小説はありません。

そして、自分はこの小説を何回も目を通していますが、

その度に作品から受ける印象が違います。

 

現代社会に起きる色々な問題について、様々なメディアで、

様々な肩書を持った人間が色々と発言しています。

でも、そんな発言を聞くぐらいなら、

自分は、この1冊を読んだ方が良いと思います。