はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

ポール・ギャリコの「猫語の教科書」再読

今回は、アメリカの小説家:ポール・ギャリコが書いた小説、

「猫語の教科書(1964年)」について書いてみます。


小説のあらすじを簡単に説明します。

ある日、小説家の元に意味不明な文字の羅列で書かれた原稿が届きました。

小説家は始め、その原稿に書いてある内容が、解読できませんでした。

しかし、時間が経ち、その原稿に目を通したら、何故か読めたのです。

その原稿に書かれていたのは、

母猫を事故で亡くした生後6週間の子猫が、

どうやって人間の家庭に入り込んで、その家庭を乗っ取ったか?

という内容でした。

この小説は、猫を飼った事がある人には、非常に刺さる内容です。

例を出すと、猫を飼った人が常に猫に対して思う事や、

飼っている猫について、人が他人に対してどんな様子で話すかなど、

猫を飼った事のある人が、この小説を読むと、

その内容に対して、非常に強い共感を感じると思います。


しかし今回、再読してみると、ある事を妄想してしまいました。

その妄想とは、

【猫という種族には、この小説に書かれた内容と類似した教えがあり、

その教えは代々、受け繋がれているのではないか?】という事です。

人間と猫の歴史はとても古く、

エジプトでは、紀元前から既に猫を飼っていたという話もあります。

それから時代が進み、大航海時代になると船乗り達は、

船内のネズミ対策で猫を飼ったり、猫の瞳孔の変化で、

時刻を把握したという話もあります。

それだけ、人間と猫の関係には、歴史があるのです。

だからこそ、猫達には狩猟技術と共に、人間を利用する教えが、

代々と受け続けているのではないでしょうか?

何故なら、この小説で書かれている通りの行動をしている我が家の猫。

その姿を見ていると、やはり猫には代々と受け継がれた、

人間を利用する教えが存在すると自分は確信するのです。