はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

W・L・デアントリアの「ホッグ連続殺人」再読

W・L・デアントリアが1979年に発表した「ホッグ連続殺人」。
この小説は、ニューヨーク州の架空の都市「スパーダ」を、

舞台にした推理小説です。

まずは、この小説の冒頭を簡単に書いてみます。

 

新聞記者:テイサムが車を運転中、自分の前を走っている車に、

建設中の陸橋についてた標識板が落下して、死亡事故が起こりました。

この死亡事故は、ただの不幸な事故で処理されるはずでした。
しかし後日、テイサムの所に来た一通の手紙。

その手紙には、こう書かれていました。

「あの事故は私が細工した、そして、これが最後ではない。HOG


それから、死亡事件が起きるたびに、HOGからの手紙が届き、

警察の捜査は混乱状態になってしまいました。そこで警察は、

犯罪研究家:ベイネッデイッティ教授に捜査を依頼しました。


今回、この「ホッグ連続殺人」を再読して、

改めて、自分の好きな部分と苦手な部分が半々な小説だな~と思いました。


まず、この小説で好きな部分は、小説で使用されているトリックです。

推理小説では、複数のトリックが使用されている場合が多いですが、

この小説では、トリックはひとつだけです。

トリックについては、小説全体のネタバレになるので書きませんが、
このトリックが自分の好きな部分になります。

 

次に苦手な部分ですが、それは登場人物の名前が覚えにくい事です。

海外小説の翻訳版では、登場人物の名前が愛称とか、
洗礼名で表記される事があります。
ましてや、この小説は序盤に事件が立て続けに起きるので、

登場人物が一気に増えます。

なので、小説を読んでいると【ん?誰だこれ?】と思う事が数回あり、
その度に前のページを読み直して、人物確認をしていました。
(まあ、自分の読解力がないという事ですけどね)

この小説自体は、約40年前の作品になりますが、

海外翻訳小説に慣れていて、推理小説が好きな方でしたら、
楽しく読めると思います。