はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

「フェアじゃない、アンフェアだ!」て夫婦喧嘩と似ている気がする➁

では、アガサ・クリスティーの「オリエント急行殺人事件」、
アクロイド殺人事件」がアンフェアなら、フェアとは何でしょうか?
自分の読んだ物で同時期の作品で、
以後の作家達にも影響を与えた作品がその当時のフェア代表なのか?
と考えてたら、自分は2人の推理作家の名前がでてきました。
1人はエラリークイーン、もう1人はジョン・ディクスン・カーです。

推理小説の手法のひとつに「読者への挑戦状」という物があります。
簡単に説明すると殺人事件がおき、捜査が進み、
探偵が「犯人がわかった!」という。
するとその次のページにはこう書いてあります。
「事件解決の手がかりはすべて出そろいました さあ、犯人は誰か?」
で、次の章から事件が解決していきます。(つまり、答え合わせです)
その第一人者がエラリークイーンです。

推理小説に出てくるトリックで有名な物といえば「密室」です。
殺人がおき、現場は扉も窓も鍵がかかり、人の出入りは不可能な状態。
犯人は何処から入り、何処へ消えたのか?という物ですね。
その第一人者がジョン・ディクスン・カーです。
(この人、自分の作品の中で20ページも使って「密室とは!」と密室の講義をしちゃう人ですから・・・)

「読者への挑戦状」と「密室」
まったく別のジャンルですが、ある隠れた共通点があります。
その共通点がその当時「フェア」と呼ばれた物じゃないか?と妄想します。

オランダ靴の謎【新訳版】 (創元推理文庫)

三つの棺〔新訳版〕