はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

小説感想、妄想

諸星大二郎氏と星野之宣氏について

宗像教授伝奇考―特別版 (希望コミックス) 作者:星野 之宣 潮出版社 Amazon *今回の記事は【宗像教授伝奇考:特別版】に収録された両者の対談を参考にしています。【「暗黒神話」の諸星大二郎氏と「宗像教授伝奇考」の星野之宣氏】両氏は神話や伝承を題材と…

ジョセフィン・テイの「時の娘」再読

【真理は時の娘であり、権威の娘ではない】 哲学者:フランシス・ベーコン【『真理は時の娘』という言葉から始まる「時の娘」】この小説は【歴史ミステリー】の元祖といわれた小説です。そして、作者のジョセフィン・テイは1951年に「時の娘」を発表しま…

「密室」と自分は相性が悪い。

【密室トリック】は自分にとって相性が悪い存在です。なので今回は、自分と相性が悪い理由について書いてみます。まず、推理小説の【密室トリック】を大まかに分類すると、『心理的密室』・『偶然的密室』・『機械的密室』に分類できます。➀『心理的密室』:…

「快楽殺人者」と自分は相性が悪い

自分は推理小説は好きですが、相性が悪い物もあります。それは「快楽殺人者が犯人」と「密室トリック」です。なので、快楽殺人者が犯人の推理小説が何故、自分と相性が悪いかを書きます。まず、快楽殺人者は殺人に対する罪悪感がないからです。推理小説に登…

ポーの「モルグ街の殺人事件」再読

ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人 (角川文庫) 作者:エドガー・アラン・ポー KADOKAWA Amazon 1800年代に「推理小説」の原型が出てきます。その作品とは「モルグ街の殺人事件」作者はエドガー・アラン・ポー。エドガー・アラン・ポーは、「怪奇小…

怪奇小説と推理小説の違いとは?③

・彼の周りの環境が目まぐるしく展開しても、彼自身が翻弄されない。・事件全体を分析できる状況を、自ら作りあげれる事。以上の2つの条件を持つ人物が、事件を解決する役割りを与えられる。と考えました。簡単に説明すると、事件関係者でもなく、完全な他…

怪奇小説と推理小説の違いとは?➁

前回のブログでこんな事を書きました。怪奇小説は、話の内容が破綻しないかぎり、どんな結末でも認められます。でも、怪奇小説の作品の中には、事件が起り、登場人物が推理・捜査をしますが、話の展開がどんどん異常になり、推理・捜査したことが無意味にな…

怪奇小説と推理小説の違いとは?➀

江戸川乱歩は「怪奇小説家」で、横溝正史は「推理小説家」だからです!もちろん、江戸川乱歩は推理小説を書いていますし、横溝正史は怪奇小説も書いてますが、江戸川乱歩の作品で、自分のお気に入りは「怪奇小説」、横溝正史の作品で、自分のお気に入りは「…

「フェアじゃない、アンフェアだ!」て夫婦喧嘩と似ている気がする⑥

アガサ・クリスティーの「オリエント急行殺人事件」と「アクロイド殺人事件」は当時(1900年代前半)「フェアじゃない、アンフェアだ!」と批評されました。だけど、この作品により推理小説の世界は救われたと思います。何故なら、フェアな推理小説の「起承…

「フェアじゃない、アンフェアだ!」て夫婦喧嘩と似ている気がする⑤

前のブログで男性と女性の「考え方の傾向」の違い。そして「考え方の傾向」の違いによりおこる「認識のズレ」を書きました。では何故それがおこるのか?ひとつの説として男性と女性の「脳」の違いあります。人間の脳は左脳と右脳にわかれてます。左脳が論理…

「フェアじゃない、アンフェアだ!」て夫婦喧嘩と似ている気がする④

「フェアじゃない、アンフェアだ!」を夫婦喧嘩似ていると何故考えたのか?前のブログで自分の独断と偏見で選んだフェア代表の2人の小説家は男性。そして、アガサ・クリスティーは女性です。 haguture.hatenadiary.jp 次に男性と女性の「考え方の傾向」を考…

「フェアじゃない、アンフェアだ!」て夫婦喧嘩と似ている気がする③

「読者への挑戦状」と「密室」というジャンルの異なる物。では、この2つ共通点とは?それは「話の流れ=起承転結がしっかりある事」です。当たり前ですよね。どんな作品にも起承転結があるのは当然です。では「読者への挑戦状」と「密室」の起承転結を簡単に…

「フェアじゃない、アンフェアだ!」て夫婦喧嘩と似ている気がする➁

では、アガサ・クリスティーの「オリエント急行殺人事件」、「アクロイド殺人事件」がアンフェアなら、フェアとは何でしょうか?自分の読んだ物で同時期の作品で、以後の作家達にも影響を与えた作品がその当時のフェア代表なのか?と考えてたら、自分は2人の…

「フェアじゃない、アンフェアだ!」て夫婦喧嘩と似ている気がする①

自分の好きなアガサ・クリスティーの作品で、「フェアじゃない、アンフェアだ!」と批評された作品があります。その作品は「オリエント急行殺人事件」と「アクロイド殺人事件」2つの作品は何度も映画化、ドラマ化してる為、そのネタバレは有名です。でも、何…

自分好みのミステリー小説とは・・・

このミステリー小説、自分好みじゃん!という瞬間があります。それは、文章を読んでる最中にその場面が脳内で思い浮かぶ時です!前回書いた「ABC殺人事件」を読んだ時、殺人現場に置いてあったABC時刻表が脳内で映像が浮かびました。 haguture.hatenadiary.…

アガサ・クリスティーとの出会い

推理小説は読むけど、自分好みじゃない小説もあります。快楽殺人は相性が悪い。密室殺人も相性が悪い・・・何でこんな偏食気味になったのか?自分の記憶で初めて読んだのがクリスティーの「ABC殺人事件」でした。9歳の時に読んだ時、怖くて、でもその先を…