はぐれの徒然なるままに(仮)

肩こりと老眼が進行中の中年男性による回顧録

2022-01-01から1年間の記事一覧

ハーン(小泉八雲)の「怪談・奇談」再読

怪談・奇談 (角川文庫) 作者:ラフカディオ・ハーン,田代 三千稔 KADOKAWA Amazon 1890年にひとりのギリシャ人が日本に来ました。 彼の名前は「ラフカディオ・ハーン」。 日本で生活を始めた彼は、日本に帰化して「小泉八雲」と名乗りました。 それから1904年…

横溝正史の「女王蜂」再読➁

前回の記事で横溝正史の「女王蜂」は、 推理劇と悲劇が両立された作品だと書きました。 今回はその点を、もう少し書きたくなったので書いてみます。 まず、推理劇を成立させる為には、犯罪を犯した人物が必要になります。 そして、その人物は自身に疑いが掛…

横溝正史の「女王蜂」再読

金田一耕助ファイル9 女王蜂 (角川文庫) 作者:横溝 正史 KADOKAWA Amazon 自分は小説家:横溝正史の推理小説が好きです。 なので「お気に入りの横溝正史の作品」という記事を以前に書きました。 その記事を書いた時は、自分が今まで読んだ横溝正史の小説の…

自分の投資信託について④

敗者のゲーム[原著第8版] (日本経済新聞出版) 作者:チャールズ・エリス 日経BP Amazon 1975年、アメリカの金融アナリスト:チャールズ・エリスが書いた、 「敗者のゲーム」という論文が経済誌に掲載されました。 それから3年後の1978年。 アメリカで「個…

自分の投資信託について③

投資信託に関しては、自分は「積み立て型」という方法を採用しています。 この「積み立て型:投資信託」という方法について簡単に説明すると、 自分が指定した、先進国株式と連動する投資信託を、 定期的に購入する事で資産形成を行う方法です。 この方法の…

自分の投資信託について➁

自分が行っている投資は、 株式投資と投資信託の2つですが、方法と捉え方に違いがあります。 今回は、その事について書いていきます。まず株式投資の場合は、決まった時間に相場と持ち株を確認します。 そして、自分の持ち株が調子が良くなさそうなら、少し…

自分の投資信託について➀

haguture.hatenadiary.jp 以前のブログで書きましたが、自分が行っている投資は株式投資と投資信託の2種類になります。株式投資に関しては色々と書いたので、 今回は、自分が行っている投資信託について書いてみます。 まず、自分が購入している投資信託は…

今回の投稿で100本目になったので・・・。

4月から始めたこのブログも、今回で100本目になりました。 なので、改めてブログを始めた当初の事を書いてみます。元々、ブログという物には、前から興味はあったのですが、 ブログを始めるという事に関しては、躊躇していました。 何故、ブログを始める…

「ある部分だけ」が有名な小説の話④

八つ墓村 (角川文庫) 作者:横溝 正史 KADOKAWA Amazon 推理小説家:横溝正史が書いた長編小説「八つ墓村」。 この小説は何度も映像化されています。 自分は映像化された「八つ墓村」を見た後に、原作を読んだのですが、 映像化された「八つ墓村」のイメージ…

「ある部分だけ」が有名な小説の話③

現代語訳 学問のすすめ (ちくま新書) 作者:福澤諭吉 筑摩書房 Amazon 自分が中学生の時、 歴史の授業で習った偉人のひとりに福沢諭吉がいました。 当時の自分が、テストの為に福沢諭吉とセットで覚えたのは、 彼の著書【学問のすすめ】と、 その序文【天は人…

「ある部分だけ」が有名な小説の話➁

ガリヴァ旅行記(新潮文庫) 作者:ジョナサン・スウィフト 新潮社 Amazon アイルランドの小説家:スウィフトが書いた「ガリヴァ旅行記」。 自分が子供の頃に、その絵本やテレビ番組を見た記憶があります。 その為、「ガリヴァ旅行記」と聞くと自分の頭の中で…

季節のルーティン

今週のお題「マイルーティン」という事で思いついたのが、自分の住んでいる地域で採れる松茸の事でした。なので、今回はその事について簡単に書いてみます。 上の画像は昨日、山に入った時に採取した松茸ですが、例年と比較するとサイズが小さくて本数も少な…

「ある部分だけ」が有名な小説の話➀

知名度のある小説は、映像化されたり、他の分野で引用されたりします。 しかし、その小説の【ある部分】だけが有名になると、 その部分だけで、その小説自体をイメージしてしまって、 実際に作者が書きたかった内容は、上手く伝わっていないのではないか? …

ウォーレン・バフェットについて③

ウォーレン・バフェットについて、色々と書いてきました。 それは、自分の株式投資の考え方に影響を与えた人物だからです。 しかし、バフェットの投資方法については、参考にしてません。 今回は、その事について書いていきます。 ウォーレン・バフェットの…

ウォーレン・バフェットについて➁

haguture.hatenadiary.jp以前「アプリゲームと株式投資の共通点」というブログを書きました。 この内容は、ウォーレン・バフェットのあるエピソードを、 自分なりに解釈した物です。そのエピソードについて書いてみます。 バフェットは友人の投資家達と、あ…

ウォーレン・バフェットについて➀

haguture.hatenadiary.jp 以前のブログでウォーレン・バフェットについて書きました。何故なら、自身の投資の考え方に影響を与えたのがバフェットだからです。 今回書いてみるのは、 メディアがバフェットをどう取り上げているか? そして、その取り上げ方に…

「投資」に関する書籍ではないけど、「投資」の事を考えてしまう本④

光あるうち光の中を歩め (新潮文庫) 作者:トルストイ 新潮社 Amazon ロシアの文豪:トルストイが書いた短編小説「光あるうち光の中を歩め」。 この小説は本来、神の教えを知る事で、人の心に平穏がもたらされる。 という内容を寓話的に書かれた小説です。 し…

「投資」に関する書籍ではないけど、「投資」の事を考えてしまう本③

ふくろう女の美容室 (新潮クレスト・ブックス) 作者:テス ギャラガー 新潮社 Amazon アメリカの小説家:テス・ギャラガーの「ふくろう女の美容室」。この本は彼女の短編集10作とエッセイが2編、編集されている本です。 この本の内容に関しては、自分はあ…

「投資」に関する書籍ではないけど、「投資」の事を考えてしまう本➁

なぜ、間違えたのか? 作者:ロルフ・ドベリ サンマーク出版 Amazon スイスの企業家:ロルフ・ドベリ氏の著書、 「なぜ、間違えたのか? 誰もがハマる52の思考の落とし穴」。 この本は、彼が連載したコラム「思考の落とし穴」を書籍化した物です。 何故、企…

「投資」に関する書籍ではないけど、「投資」の事を考えてしまう本➀

自分は投資に関するセンスが無い癖に、株式投資を行っています。 それでも、株式投資を数年行っていると、 自身の色々な物に対する見方、感じ方が変化してきました。 その、変化した感覚で読んだ書籍の内容を思い返すと、 「あれ?この本のこの部分は、投資…

邦画「アフタースクール」について

haguture.hatenadiary.jp 毎週、金曜日に「はてなブログ」から出題される「今週のお題」。 以前の「今週のお題」で「アフタースクール」という映画を紹介しました。 なので、改めてこの映画について、紹介したいと思います。 www.youtube.com 「アフタースク…

江戸川乱歩の「踊る一寸法師」について

怪奇小説家:エドガー・アラン・ポーは以前のブログで書きましたが、 推理小説の原型と呼ばれる小説を書きました。 そして彼が書いた小説は、様々な小説家に影響を与えました。 その影響を受けた小説家には、江戸川乱歩と横溝正史も含まれています。今回は、…

江戸川乱歩の「芋虫」を再読したら、思い出した事。

陰獣 芋虫 (江戸川乱歩集) 作者:江戸川 乱歩 東京創元社 Amazon 今回は、江戸川乱歩の短編小説「芋虫」について書いてみます。 でも、この小説の内容でありません。 この小説を読んで思い出した事について書いていきます 今から20年くらい前なのですが、 …

江戸川乱歩の「陰獣」について

陰獣~江戸川乱歩全集第3巻~ (光文社文庫) 作者:江戸川 乱歩 光文社 Amazon 江戸川乱歩の小説で1928年に発表された「陰獣」という小説があります。この小説は、特殊な構成で書かれた小説だと自分は考えます。 まずは、小説のあらすじを簡単に説明します。 …

江戸川乱歩の「怪奇小説」を読みたければ、この1冊。

自分は江戸川乱歩の小説が好きです。 そして、江戸川乱歩の小説は、複数の出版社が文庫化しています。 その中で自分のお気に入りは、角川ホラー文庫版の「鏡地獄」です。 鏡地獄―江戸川乱歩怪奇幻想傑作選 (角川ホラー文庫) 作者:江戸川 乱歩 角川書店 Amazo…

江戸川乱歩について勘違いしていた話(自分の黒歴史)

もう35年以上前の事になりますが、当時の自分は江戸川乱歩について『ある勘違い』をしていました。なので、今回はその『ある勘違い』ついて書いてみます。 自分が小学生の時、学校の図書室に【怪人20面相】があり、その本がきっかけで自分は江戸川乱歩の…

ポール・ギャリコの「猫語の教科書」再読

猫語の教科書 (ちくま文庫) 作者:ポール・ギャリコ 筑摩書房 Amazon 今回は、アメリカの小説家:ポール・ギャリコが書いた小説、 「猫語の教科書(1964年)」について書いてみます。 小説のあらすじを簡単に説明します。 ある日、小説家の元に意味不明な文字…

伊藤計劃の「The Indifference Engine」再読

The Indifference Engine 作者:伊藤計劃 早川書房 Amazon 病気の為に、34歳で亡くなられた伊藤計劃氏。今回は、 伊藤氏の短編集「The Indifference Engine」について書いてみます。 この短編集の巻末には、 伊藤氏の未完小説【屍者の帝国】が編集されていま…

伊藤計劃の「虐殺器官」再読

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) 作者:伊藤 計劃 早川書房 Amazon 伊藤計劃(イトウケイカク)というSF小説家がいました。 彼は2009年に34歳の若さで亡くなりました。 なので彼の長編小説は、 「虐殺器官(2007年)」と「ハーモニー(2008年)」の2作のみ。 後は…

カレル・チャペックについて➁  「山椒魚戦争」再読

山椒魚戦争 (岩波文庫) 作者:カレル チャペック 岩波書店 Amazon チェコの小説家:カレル・チャペックが、 1936年に発表した長編小説「山椒魚(サンショウウオ)戦争」。 まずは、この小説のあらすじを簡単に説明します。 真珠を採取できる漁場を探していた…